top of page

ありふれた日常・・・そして気になる情報をアップしています。

アメリカの株価・上昇のからくり


金融関係の情報を、自分用のメモとして、こちらのブログを読んでくださっている方へ発信させていただきます。こちらのレポートは経済アナリストの藤原先生の講演より抜粋したもので私なりにまとめました。面白味と興味深さ、そして、今後の世界の金融状況を見ていくうえで新たな視点が加わります。

 藤原先生は'80年代にウォール街のソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社に勤務しており、現場の情報、生の情報についてよくご存じです。

 1枚目の画像はアメリカの株価チャート、2枚目の画像はFRB(The Federal Reserve Board)- アメリカの中央銀行制度の最高意思決定機関「連邦準備理事会」 - の資産チャート。

 まず、アメリカの株価チャートに注目してみてください。上がり方に何か違和感を感じませんか?この急な跳ね上がりはなぜだと思いますか?そのからくりは・・・?

 1982年より、それまでの株価の動きとは違う跳ね上がり方をしていくのは、この頃から、アメリカは実体経済と株価を切り離し、経済がどうあろうと株価だけを上げる仕組みを作ったということです。それまでは、株価と経済は車の両輪のように動いていましたが、アメリカは70年代から政治と経済が傾きはじめ、1982年頃から双子の赤字(財政と貿易)が止まらなくなり、国力が衰退の一途をたどり今に至っているとのこと。そして、年金が払えなくなり、それを解消するために一策を講じたものがデリバティブズなんだそうです(簡単にいうと少ないお金で大相場を張れる仕組み、ほか)。株価を上昇させることで、経済が行き詰まっても年金を払い続けられる仕組みに変えていったのは、年金が債権の金利と株価で資産運用しているからです。年金の支払いが足りなければ政府が補填しますが、それがもう間に合わなくなっていた苦しい状況があったようです。

 そこで登場したのがNASAのアポロ計画をやっていたエンジニアたち。その人たちが金融テクノロジーに着手。1982年以降の株価にはNASAのアポロ計画が応用されています。アポロ計画のときにはあらゆる分野の優秀な人たちが結集しています。それが終わったとき、彼らの就職先が、1.金融テクノロジー、2.分散型コンピューター(今のインターネットにつながるもの)、3.エンターテイメント の3つに分かれました。

 現在、インターネット上で金融取引ができたり、音楽が聴けたり、映画が見られるのは、NASAを卒業した人たちが一度分かれて90年代に再び結集、統合したからです。だからパソコン上でいろいろなことができるようになった。それがNASAの世界。

 金融テクノロジーのデリバティブズに話を戻しますと、それは宇宙船の打ち上げ制御だとイメージするとわかりやすくなります。イメージしてみましょう。宇宙船は上に向けて打ち上げます。その姿勢制御と燃料を入れてどんどん上げていく。それを相場でやったわけです。NASAの計画の一番のポイントは、制御して落ちてきたら墜落しないようもう1回エンジンを吹かして上げなきゃいけない、下がったら上げるというのが宇宙船の制御技術。デリバティブズというのは株価を制御する技術。株価を安定的に上昇させ、乱れたときは立て直す。それを金融市場に入れたわけです。それが宇宙船サイエンティストを取り入れた理由。つまり、今の相場は実体経済とはかけ離れたインチキ相場。一見、錬金術のように錯覚しますが、短期的にはそう見えなくもないですが、俯瞰すれば偽錬金術でしかない。ちなみに、デリバティブズには数学の微分方程式が必要で一般的な金融マンには何のことだかわからないそうです。

 さて、追加の燃料(資金)はどこから来るのか?出どころはFRB(The Federal Reserve Board)、日本でいうならアメリカの日銀のようなところです。FRBがどんどん追加燃料(資金)を入れるのでFRBの資産も跳ね上がります(画像2)。2009年のリーマンショックで資金投入のエンジンは壊れてしまったようですが、それでもずっとお金を出し続けていきます。そんな苦しい事情から2012年に助っ人を呼んだそうです。それが日本(安倍内閣)の日銀。日銀はババを引いた?その後も下がるたびにFRBは資金投入をしてきているようですが、現在はいよいよそれが枯渇。というか、これ以上出したくないのが本音のようです。

 最近、金融のとんでもない事件が表沙汰になるのは、資金枯渇が隠せなくなり、ほころびがあちこちから出始めているからのようです。アルケゴス・キャピタルの巨大損失、ダンスケ銀行(デンマーク)のマネーロンダリング、ほか。

 デリバティブズの取り入れ後は、仕組み的に株価は吊り上げるしかなく、チャートの谷ができたら埋めていかないとならない。そのお金がとうとう回らなくなってきているきわどい現状が今ということになります。実体のないインチキ相場なわけですから、それがずっと続くわけがない。どこかで大きく弾けますよね。しかもただの暴落じゃない。

 この幕引きの仕方がどうなるのか?そこが今後の注目点だと思います。ちなみにFRBがお金を出さないといえば終わります。日本や中国が米国債を買わなければ終わるし、売っても終わります。ちなみに米国債を一番保有しているのは日本(今年2月時点の保有額は1兆2600億ドルー136,817,100,000,000 円)このままアメリカが倒産したら紙くずを一番つかむのが日本ですね。さて、どうなることやら?金融関係の悪いニュースが途切れなくなったら何が起こるのか注視してみてください。

 ここまでお読みいただきありがとうございます。何かのお役に立てたら幸いです。

Archive
bottom of page